入間・狭山の市街地流域

 入間市から狭山市にかけての市街地では、近年になって住宅が川沿いまで密集しはじめました。 そのため両岸の向背に残る雑木林は、目に見えて減少しています。

 航空自衛隊入間基地の南側を流れる脇には、”入曽調節池”があります。普段は多目的広場として市民に開放されている、都市型の調節池です。 大雨の際は何度か不老川から水があふれるのを防いできました。しかし、この施設だけでこの一帯の洪水を完全には阻止できないようです。

H10年4月の完成です

H18年に増設工事がありました

 調節池を過ぎると、川底から水が大量に噴き出している地点が見られます。 ここでは、新河岸川との合流地点近くにある”川越市滝ノ下終末処理場”からの下水処理水が、ポンプアップで放流されているのです。 不老川下流域の水量を増やして、水質の悪化を防ぐことを目的としています。
 またこの付近には礫間浄化施設がつくられていますが、現在は残念ながら機能していません。
 ”西武新宿線鉄橋”の付近では川幅が極端に狭くなっていて、上流部分での洪水の要因となっています。そのため数年後には拡幅される計画ですが、 工事予定場所には貴重な植物が自生しています。その壊滅を避けるために、最良の方法を模索しているところです。

橋の上流で洪水が起きやすい・・・

橋の下流はちょっと素敵な風景です

 県道所沢狭山線と交差する入曽橋の横には県の史跡”七曲の井”があります。平安時代中ごろに掘られた、漏斗状の井戸です。 崩落防止の土留めなどが施され、本来の姿とはかなり違ってはいますが、観光スポットとしてきれいに整備されています。
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